福本の根底にある野村へのリスペクトがいい。





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20170115/『週刊ベースボール』の野村克也×福本豊対談の読みごたえ。

ワタシの最長連載は、もう16年間も隔週連載をさせていただいている『週刊ベースボール』。その今週号が、とても面白かった。真ん中に挟まれた、カラー10ページ企画。野村克也と福本豊の対談記事。サブタイトルが「プロ野球の魅力を『2万字』で語り尽くす!」

出版業界の方々との接触が増えて、彼らが物事を字数で判断するのを、面白く感じている。だいたい10万字で新書一冊分という話もあるらしいので、そういう意味では、新書の5分の1くらいの字数だろうか。膨大な量である。

ちなみに「2万字インタビュー」というのは、80年代後半くらいにロッキング・オンがよくやっていた企画。まぁ、とにかく、野村と福本に、これでもかと語り倒させるという着眼点がまず素晴らしい。

野村克也の本をかなり買った。買ったが、語られているエピソードには、かなりのダブりがあるので、今回の対談でも、知っている話がいくつも出てくる。しかし、稀代のツッコミ=福本豊がいるから、エピソードが立体的に広がっていく。楽しい。

さて、 「20160918/フェスの時代には史家が必要だ」にも書いたこと。野球ファンのすそ野を広げるのはマーケティングの力、そして、彼らをつなぎ止めて、コアファン化するのには、歴史の力が必要だという話。

こういう企画で、プロ野球の歴史に対する興味を喚起することが、プロ野球界の未来について、いちばん必要なことだと思う。そして、昭和のパ・リーグに対する歴史知識を学んだ後に、こういうやりとりで、現在のプロ野球界との補助線が引かれる。

――福本さん、現役で走りづらいだろうと思った選手はいますか。
福本:一番はDeNAの久保(康友)ですね。セーフになったら儲けもんみたいなクイックをする。めちゃくちゃ速いですもん。ただ、それも彼くらい。それ以前に盗塁にこだわっているチームって少ないんやないですか。選手も走らん。給料高くなったら特に走らん(笑)

野球だけでなく、音楽も、「歴史について襟を正す」ことが、今強烈に求められていると思う。これは、単に儀礼的な話ではなく、襟を正した方が、現在の野球、音楽を楽しく観ることができるから。これは絶対そう。歴史を知っておいた方が得。

またそれは、ネガティブな意味としても。球界再編問題と野球賭博~黒い霧事件については、若いファンにも、絶対にしっかりと学んでおいてほしい。あんなつまらない間違いを2度と起こさないために。

さて、この対談、かなり辛辣なことを言っているくせに、全体に関西風のウイットが効いているのがいい。『週刊ベースボール』には今後、福本豊をホスト(ツッコミ)として、昭和の、特にパ・リーグの猛者たちの対談シリーズを組んでもらいたい。

最後に、対談の終盤のところで爆発する野村の超・自虐ウイットを――「女性以外、我が人生に悔いなし」



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20170109/新年あけまして山田太一まつり。

新年あけましておめでとうございます。まずはいきなり宣伝です。以下、ぜひいらしてください。

さて。新年からワタシは山田太一ざんまいなのです。このクール、以下の2つのドラマを「連ドラ」として、観ていこうと思います。

■日本映画専門チャンネル『想い出づくり。(1981年)』(土曜20時~ 他)

■BS-TBS『それぞれの秋(1973年)』(日曜10時~)

それぞれ初回を観て、ハートをかなりヤラれております。そして別の仕事で、30年ほど前にVHSで録画していた、『ふぞろいの林檎たち』(パート1)の最終回を観てしまったものだから尚更です。

山田太一作品の魅力は、もう多くの人々が語っているので、ここで繰り返す必要もないかも知れませんが、久々に観てみて、ワタシなりに感じた魅力は以下です。

(1)人間をまるごと表現していること。

上フレーズは、少し妙な言い方になってますが、要するに、「悪人」⇔「善人」、「強者」⇔「弱者」という二元論で人間を切り取らないところ。悪人は善人であり、強者は弱者であるという、人間の心の多面性を認めて、尊重しているところがまずあると思います。

逆に言えば、普通のドラマの、ありがたな脚本が、どれほどざっくりと、二元論で人間を切り取っているか、表面的に捉えているかということでもあります。

久々に山田太一ドラマを観てみて、「なんだろう、この、登場人物全員を応援したくなる感じは?」という感覚が心に残りました。

(2)都市の物語であること。

『ふぞろい』にしても、そして『想い出づくり』『それぞれの秋』も、さらには『岸辺のアルバム』(最高傑作と思う)も『早春スケッチブック』も、すべては東京~横浜という都市を舞台にしています。

上(1)も含めて、一般的に「コンクリート・ジャングル」「東京砂漠」と、雑駁に表現されがちだった都市に、人間の物語を吹き込んでいるわけです。田舎ではなく、あくまで都市においての(1)を実現しているところに、タフなヒューマニズムが醸し出されると思うのです。

(3)コトバのチカラ。

さらに、脚本に詰め込まれたコトバの圧倒的なチカラ。例えばこの本の表紙に並べられている台詞=「お前らは、骨の髄まで、ありきたりだ」。これほどのコトバを、これでもかと詰め込んだ脚本の迫力たるや。

そんな「新年山田太一まつり」を迎えて、考えるのは、おそらく山田太一チルドレンと思われる宮藤官九郎のことです。「山田太一チルドレンとしての宮藤官九郎」という記事にも書きましたが。

「クドカンドラマ」というと、てんこもりのギャグが想起されますが、ワタシは、その根本には、上の(1)~(3)、特に「(1)人間をまるごと表現している」という魅力が共通していると思います。

正直、山田太一の黄金時代は、80年代で終わってしまったと思います。そう考えれば、しばらく空席となっている山田太一の座を継ぐのは、宮藤官九郎しかいません。あとは『カーネーション』の渡辺あやか。

そして、不肖ワタシ自身も、音楽や野球を通じて、人間をまるごと表現することにチャレンジしてみたいと思います。今年もよろしくお願いします。



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