20190609/いよいよ『ザ・カセットテープ・ミュージック・CD』発売!

嘘のような本当の話、BS12『ザ・カセットテープ・ミュージック』の特製CDが発売されました。カセットなのにCD、どっちやねん。あの番組で取り上げた渋い選曲が満載。驚きの選曲はこんな感じ。

DISC1【A面】
・01.My Revolution/渡辺美里★
・02.Maybe Tomorrow/レベッカ★
・03.アンジェリーナ/佐野元春
・04.ユー・メイ・ドリーム/シーナ&ザ・ロケッツ★
・05.唇よ、熱く君を語れ/渡辺真知子★
・06.目を閉じておいでよ/バービーボーイズ
・07.シャイニン・オン 君が哀しい/LOOK★
・08.冷たい雨/ハイ・ファイ・セット
・09.赤いスイートピー/松田聖子
・10.Runner/爆風スランプ
・11.異邦人/久保田早紀
・12.魅せられて~エーゲ海のテーマ~/ジュディ・オング
・13.ハリウッド・スキャンダル/郷ひろみ
・14.Diamonds/プリンセス プリンセス★
・15.初恋/村下孝蔵
・16.ビートルズが教えてくれた/よしだたくろう★

DISC2『B面』
・01.ワインレッドの心/安全地帯★
・02.いっそ セレナーデ/井上陽水
・03.帰れない二人/井上陽水&忌野清志郎
・04.Woman"Wの悲劇"より/薬師丸ひろ子★
・05.Cherie/チェッカーズ★
・06.君は薔薇より美しい/布施 明★
・07.マイピュアレディ/尾崎亜美★
・08.僕等のダイアリー/H2O
・09.パープル・モンスーン/上田知華+KARYOBIN
・10.ルビーの指環/寺尾 聰
・11.Yes-No/オフコース★
・12.時の流れに身をまかせ/テレサ・テン★
・13.戦士の休息/町田義人
・14.愛しのロージー/松尾清憲
・15.恋のダイヤル6700/フィンガー5★
・16.明日への讃歌/アリス

★印が私の選曲(だったと思います)。個人的には「唇よ、熱く君を語れ/渡辺真知子」「ビートルズが教えてくれた/よしだたくろう」「マイピュアレディ/尾崎亜美」「Cherie/チェッカーズ」の収録がとても嬉しいです。

その上、特製ブックレット付き。私の「一曲解説」や「音楽評論・論」も書き下ろし。ぜひどうぞ。下のリンクより。



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20190430/とは言いながら「ザ・ベスト・オブ・平成●●」を考えた。

「平成を振り返る」的なざっぱな企画を横目に、でも自分でも考えてみた。分かったことは、平成の30年間は自分の全てだということ。

それだけに重要で、でもそれだけに空気のような存在で、思い入れは低い。結婚するなら平成、愛人にするなら昭和という感じがする。

1.MV:木村カエラ《Sun Shower》
2.アイドル:プッチモニ
3.アニメ映画:『千と千尋の神隠し』
4.アルバム:ピチカート・ファイヴ『さ・え・らジャポン』
5.お笑い番組:フジテレビ『ダウンタウンのごっつええ感じ』
6.音楽家:宇多田ヒカル
7.歌詞:ザ・ブルーハーツ《1000のバイオリン》
8.楽曲:YUKI《長い夢》
9.監督:仰木彬
10.ギャグ:タカアンドトシ「欧米か!」
11.脚本家:宮藤官九郎
12.球場:グリーンスタジアム神戸(ほっともっとフィールド神戸)
13.紅白歌合戦:植木等《スーダラ伝説》
14.コラムニスト:ナンシー関
15.コンサート:沢田研二『人間60年ジュリー祭り』(東京ドーム)
16.コント:はねるのトびら『グローバルTPS』
17.実写映画:パッチギ!
18.小説:増山実『勇者たちへの伝言』
19.書籍:浅草キッド『お笑い男の星座2 私情最強編』
20.新聞:東京新聞
21.打者:イチロー
22.投手:ダルビッシュ有
23.ドラマ:NHK『カーネーション』
24.生観戦:2010年10月1日千葉ロッテ対オリックス(CS出場決定試合)
25.日本シリーズ:中日対福岡ソフトバンク(2011年)
26.バンド:バンプ・オブ・チキン
27.美女:広末涼子
28.漫才:ナイツ
29.ラジオ番組:ラジオ日本『ミュージック・パワー・ステーション』
30.音楽評論家:スージー鈴木

■一覧表



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20190421/萩原健一は日本語ロックボーカルの始祖である。

萩原健一が亡くなったときに、以下のような言説が、ほとんど語られなかったので、満を持して書いてみたいと思います――「萩原健一は日本語ロックボーカルの始祖である」。

百聞は一聞にしかず。1967年10月発売、ザ・テンプターズのデビューシングル《忘れ得ぬ君》のB面、《今日を生きよう》をお聴きください。

どうでしょうか。いわゆる「ロックっぽい歌い方」の原型が、ほぼ完成されていると思いませんか?

1.言葉全体に濁点を付けたような発声
2.母音を歪めて発音している(逆に子音はまだ歪んでいない)
3.そして「Baby」を「ベイベエ」と発音している!

特に注目したいのは「1」。後の日本語ロックボーカルの多くが、ハスキーボイス・ザラザラ声の「濁点ボーカル」となった最も大きな契機の1つが、萩原健一だったと見ます。

具体的には「萩原健一→早川義夫→大滝詠一→桑田佳祐」「萩原健一→吉田拓郎→矢沢永吉→桑田佳祐」という、後にデビューするボーカリストへの影響の流れがあったはずだと思うのです。

ちなみに私は、自著『サザンオールスターズ1978-1985』(新潮新書)でこう書きました。

――(桑田佳祐のボーカルの)源流としては、まずザ・テンプターズの萩原健一(ショーケン)。桑田へのインタビュー本『ロックの子』(講談社)では、子供のころに萩原の歌を研究していたとの発言があり、そこに添えられた、テンプターズ《エメラルドの伝説》の、桑田本人による物真似発音の表記が、実に示唆的である――「♪むィいずうみぬィ~きみはむィをぬァげッつあ~」(=湖に君は身を投げた)。

では、当の萩原健一自身は、あの歌い方をどういう経緯で身に付けたのか。このあたり、彼の本を読んでも、ほとんど手がかりが無く、たぶん「無意識過剰」に編み出したと思われるのですが、あえて言えば、同じ事務所の先輩ボーカリスト=堺正章のハスキーボイスの影響は強かったでしょう。

でも、いちばん強く影響を与えたのは、萩原健一の横でギターを弾いていたザ・テンプターズのリーダー=松崎由治のはずです。萩原健一と松崎は声がそっくりで(大滝詠一・鈴木茂の声の似方と呼応)、むしろ松崎のエモーショナルな「泣き節」に、自分の歌い方を寄せたのではと推測するのですが。

ちなみに先のデビュー曲《忘れ得ぬ君》がこれ。聴き分けが難しいほど、声が似ているのですが。

というわけで、「日本語ロックボーカルの始祖」としての萩原健一の価値を、今こそ正確に測定するべきだと思うのです。今こそ。



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20190413/祝!サイト開設20周年~拝啓・32歳の私に。

劇的にどうでもいい話ですが、このサイトを開設して、この体裁で日記的なものを書き始めてから、この4月でちょうど20年となります。

「過去20年間の全ネタ目次」を久々に上に戻してみました。1999年からの20年間。色んなことがありました。色んな音楽がありました。色んなことを書きました。

例えば、20年前、1999年の4月~6月はこんなことを書いています。

990625/CDに録音するということ-3
990621/CDに録音するということ-2
990618/CDに録音するということ。
990610/「失われた歌謡曲」
990528/強い! マリーンズ。
990526/「朋ちゃん」と「ともちゃん」
990521/小林信彦のように。
990520/次のお仕事のお知らせ-2
990518/ドラゴン・アッシュは普通の音楽。
990517/フェイウォン・ブームに思う。
990514/今無性に聞きたい曲レビュー《Ban Ban Ban》
990511/次のお仕事のお知らせ。
990510/お引越しのご挨拶(または寄らば大樹)
990423/Hysteric Blueとプラスチックス。
990422/弱く、優柔不断に再発進。

ブログブームの前でありながら、ブログ的なことを書いているから、32歳の私はかなりセンスがある。

では10年前はどうか。ここらあたりになると、もう現在の文体の基礎が出来ているというか、安定感が出てきています。ダイノジ大谷ノブ彦さんのラジオとかに呼ばれ始めて、少しずつ、メディアでの露出度も上がってきた頃。

20090627/木村カエラ《Butterfly》。
20090620/大阪の桑田佳祐。
20090613/お笑い批評宣言。
20090606/身辺雑記。
20090531/有吉とガリガリガリクソンの批評芸。
20090524/採決の実施を知らせる合図のベル?
20090516/三木たかしのラストシーン。
20090510/フューチャリング?
20090505/祝10周年!~【殿堂】入りネタの発表。
20090426/「君づけ」はないだろう。
20090425/こんにちは、さらば青春の光。
20090418/千葉ロッテ次期監督についての個人的意見。
20090413/あまりに不気味な。
20090412/マツダスタジアム!
20090403/あけましておめでとうございます。

このあたりに書いた記事では、、上の「祝10周年!~【殿堂】入りネタの発表」にもリンクを貼った、2008年11月23日の 「手紙~拝啓、十五歳の鈴木君へ」という記事が我ながらいい。アンジェラ・アキの例の曲に感化された文章。ここで再掲。

「拝啓 ありがとう 十五のあなたに伝えたいことがあるのです」

受験勉強の最中だろうか? そんなにハードに勉強した記憶はないけど、それでいいと思う。案外楽しい高校生活が過ごせるから。「ひとつ上」の高校に無理して頑張って入る必要はない。

ギターに関しては、来年エレクトリックギターを手に入れることができるので、それを目指して頑張るように。あ、その変なピックの持ち方は早めに直したほうがいい。

その、友だちからカセットでダビングされたビートルズ『オールディーズ』のテープが、人生をある方角に変えることになる。

これも来年のことだけど、高校に入って『ラバーソウル』のLPを買って、繰り返し繰り返し聴く。それまではシングルとテープで我慢して妄想をふくらませておくように。あ、心斎橋ヤマハで買った《Bad Boy》《Good Day Sunshine》が入った4曲入りコンパクト盤は宝物になるから大事に扱うこと。

でもビートルズとか、そんな古いのばかり聴かずに同時代のサザンオールスターズや山下達郎なんかも併せて聴いておいた方がいい。大学に入って、リアルタイムで聴いているはずのアルバムを後追いで研究するっていう、なんだか損したような気分になることをしなきゃならなくなるから。

あぁ、そうそう。大学にいくことは薄々分かってはいるだろうけれど、実はいろいろあって東京の大学に行くことになる。これから3年間のうちに、難波や天王寺だけでなく、梅田や京都、神戸にも自分の足で行っておいたほうがいいな。「関西を知らない関西人」になって強烈に後悔することになるから。

余談だけれど、14年後ぐらいに神戸でとても大きな地震が起きる。ガタガタになる前の神戸を見ておくべきだ。ちょうど「ポートピア」もやってるだろう?

あとは、野球か。いまの君は音楽ばかりで、野球なんてぜんぜん興味ないはずだけれど、会社にはいってから(サラリーマンになるのです!)真剣に野球に向き合うようになるから、そのつもりで少しでも観ておいた方がいい。いまのうちに行っておくべきだ。大阪球場、藤井寺球場、日生球場、西宮球場。

とにかく、来年。街中の府立高校に入学して、図書館からパクった、渋谷陽一『ロックミュージック進化論』をしのばせて、レコード屋や楽器屋、上本町や難波を我が物顔で歩けるようになる。そこから何かがググっと始まりだす。逆に言えば、いまはまだ何もはじまっていない。

だから焦ることはない。いい音楽、いい本、いい映画を、ひとつでも多く見ておけばいい。

東大阪の小さな街に住んでいる鈴木君。十五のあなたに伝えたいこと。敬具。

――というわけで、20年前、32歳の私へ。いま私は52歳になりました。おかげさまでいくつか本も出せることとなりました。でもそのためには、この小さな小さなメディアで、あと20年間、書きに書き続けないといけない。それは長い。途方もなく長い。でもあきらめたらそこで終わり。キープ・オン。キープ・オン。32歳のあなたに伝えたいこと。敬具。



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