栄光への架橋を渡ったサブローを、マリーンズを歌い継ぐために。

何度も告白しているが、私は千葉ロッテのファンである。

日本一に輝いたことももちろん嬉しいが、千葉ロッテというかつてのマイナー球団が確固たる「市民権」を得たこと。それが「選手権」の制覇よりも嬉し いことなのである。

「コバヤシヒロユキっていう投手、カッコよくない?」……こんな女子高生の会話を電車の中で、私は確かに聞いた。「ゴリラみたいな顔したイマエ、シバかなあかんな」……大阪ミナミの飲み屋ではこんな会話が交わされただろう。

みんなが千葉ロッテを語っている。夢のような話だ。

シリーズのポイントは第1戦の西岡、11球粘った第1打席。強振強振。ちっとも緊張していない。むしろ楽しんでいるかのようなスイング。それが次の今江の本塁打につながる。

『栄光の架橋』は4番サブローの「出囃子」。打席に入り、曲が終わっても応援団は「♪えいこーのー」と歌い継ぐ。あの瞬間が好きだ。この曲が終わってほしくないという気持ち。それは、日本シリーズがたった4戦で終わってほしくないという、アンビバレントな気持ちにつながる。

『嗚呼、青春の日々』みたいな濃い青春ソングが苦手で、ゆずを遠ざけていた。実は『栄光の架橋』も好きではなかった。でも。サブローの出囃子になって、応援団が「歌い継ぐ」のを聴き、好きになった。

今年の千葉ロッテの力を持ってすれば、ファンの音楽の聴き方まで変えることも、簡単だ。

スージー鈴木(『週刊ベースボール』2005年11月発表原稿)


誰にも見せない泪があった 人知れず流した泪があった
決して平らな道ではなかった けれど確かに歩んできた道だ
あの時想い描いた夢の途中に今も
何度も何度もあきらめかけた夢の途中

いくつもの日々を超えて 辿り着いた今がある
だからもう迷わずに進めばいい
栄光の架橋へと

悔しくて眠れなかった夜があった 恐くて震えていた夜があった
もう駄目だと全てが嫌になって逃げ出そうとした時も
想い出せばこうしてたくさんの支えの中で歩いて来た

悲しみや苦しみの先に それぞれの光がある
さぁ行こう 振り返らず走り出せばいい
希望に満ちた空へ

誰にも見せない泪があった 人知れず流した泪があった

いくつもの日々を超えて 辿り着いた今がある
だからもう迷わずに進めばいい
栄光の架橋へと
終わらないその旅へと
君の心へ続く架橋へと

(作詞・作曲:北川悠仁)




|2007.10.18|