ふたつのチームが激しく競りあった。
42.195kmを、脅威のしぶとさで走りぬいたチーム。
100mを、全速力で駈けぬけようとしているチーム。

その、春から夏、そして秋という、
途方もない長距離走に勝利したチームには、
目に見えない疲れがあったのか、
すこしばかりの読み違えがあったのか、
短距離走という、まったく仕立てが異なる極限のステージの上で、
もうひとつのチームの強烈なエネルギーに押しきられた。

しかし、正直に告白すれば、
そんな両チームの比較論は、もう、私にとってどうでもいいことだ。

私は、短距離走をぐんぐんと突き進んだそのチームの、
まさにエンジンともいえるスピードスター、
彼の激しさとしなやかさを愉しめる日々がまだ続くということ。
それこそがこの上ない歓びであり、
その歓びを抱きしめて、深い秋へと向かっていく。

ありがとう。そして、あともう少し。

2010年10月20日 スージー鈴木