スポーツライターの佐野正幸さんが亡くなった。

佐野さんは、パ・リーグをずっと愛しつづけていた人だった。
名著、『パ・リーグ激動の昭和48年』(日刊スポーツ出版社)を読めば、
大規模な野球賭博『黒い霧事件』のあおりを受けて、
1973年(昭和48年)、パ・リーグは、
大きな危機を迎えていることがよく分かる。

心ある選手、フロント、マスコミ、
そして何よりもファンの力によって、
パ・リーグは、危機をはね返してきた。
あの「球界再編問題」すら、
傷だらけになりながら、パ・リーグはなんとか生き残った。

そして、そんな歴史を、
しっかりと見つめ続けていたのが佐野さんだった。

ひとつ、心残りがある。
佐野さんがお亡くなりになる瞬間、
昔話ではなく、今々の話として、
「野球賭博」の文字が、頭に刻まれていたであろうということだ。
とりわけ、パ・リーグファンにとって忌々しい、
あの漢字4文字を、
忘れたまま、旅立つことが出来なかったであろうということだ。

私は、つとめて、
こういうことを言い、
こういうことを書く、
面倒臭いヤツでいようと思う。
それは私の意志であり、そして故人の意志だ。

2016年3月25日。
モヤモヤとした想いに自覚的になりつつ、
でもやはり笑いながら、佐野さんに話しかける。

プロ野球開幕。
あけましておめでとうございます。
今季もよろしくお願いいたします。

スージー鈴木




 


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